幸せ

寝るにはちょっと時間が早いのでテレビをつけました。高地に住む民族のことをやっていました。
途中から見たので、そこがどこの国なのか標高がどの位なのかは分かりません。番組の中で
の解説者の話からして南半球のどこかの国のようでした。
リポーターの女性は息苦しく頭痛がすると言っていましたから、かなりの高さのところなのでしょう。
そこに住む人達の生活は自給自足で、アルパカを飼ってその毛を売って生計を立てていました。
ということはペルーでしょうか。自給自足とはいえ、回りは岩ばかりで植物が育つ土のある場所は
岩と岩の隙間くらいです。主食は、イモの粉を水でこねて焼いたものでした。それを焼く燃料には
アルパカのフンを使っていました。アルパカは岩に登って岩と岩の間に生えた草を食べていました
から放し飼いなのでしょう。放し飼いのアルパカのフンを拾い集めるというのは大変な仕事です。
刈った毛を売りに行くといっても、ここを下りて、また登って帰るまでには幾日も掛かるでしょう
から大変な労力です。そこはどこからどう見ても人が住む所とは思えません。途中から見たので
分かりませんが、水はどうしているのでしょうか。
何故こんなに過酷な所に住むのか、という問いに長老らしい人は、
「ここは聖地です。ここは神に一番近い聖地です。ここに住んで不幸だと思ったことはありません。
神に一番近い所に住んで幸せです。」 と言っていました。求める純粋さと満たされていることが
伝わって来ました。
ここに住む人達にとって、神は信じるものではなく高いところの存在なのでしょう。
求めるものを何と呼ぶのか、どのように表現するかはさまざまで、それを求める求め方もさまざま
でしょう。でも求めているものはみんな同じもののような気がします。深いところでは同じものの
ように思います。それは幸せという自分の存在の有り様のように思います。
自分の奥底に在る長老の言っているようなところ、そこに向かって進んで行きたいと思います。