自分のやりたいことがわからない、と悩んでいる友人がいます。カルチャーセンターの講座を
あれこれ受講してみても、どれもこれも続きません。
友人は二年前に仕事を辞め、今は専業主婦です。
自分の周りの人達は、みんなやりたいことをやって一生懸命生きているのに、自分はこれと
いってやることもなく、ただただ毎日が過ぎて行くというのです。
一見贅沢な悩みのように思えてしまいますが、友人にとっては大きな悩みなのです。家事は
ちゃんとやっているのだから、それでいいのではとも思いますが友人には不満のようです。
私達は社会生活を営むために無数の関係を持っています。そして、その無数の関係を自分
だと思い込んでしまっています。関係を自分だと思い込んでいる自分、自我によって私達は
悩みや不満や苦しみを自ら作り出してしまいます。仕事は私達の持つ無数の関係の一つに
すぎません。友人は自分の持つ関係の一つである仕事が、自分のスペースの多くを占めて
いたのでしょう。
自我の一致が特に仕事に対して強かったのでしょうか。
自我としてだけ生きている私にとって、友人のような悩みや不満や苦しみは友人と同様自分
にも起きていることです。でも、瞑想者は想いから離れることで自我を超え、自我が作り出す
悩みや不満や苦しみが無くなっていくことを知っています。
友人の悩みを聞きながら、瞑想の力と自分にとって瞑想の必要性を強く感じました。
友人も瞑想を始めてくれたらいいなと思います。