感情

先日、どこかの研究所かメーカーが、最新のロボットの展示会のようなことを
やっているのをテレビで見ました。
その中に感情を持ったロボットがありました。
「感情というのは人間が持つ反応の一つのタイプです。それは言葉以前の反応で
ありますから、したがって言葉より純粋だということができます。けれども、やはり
反応の一つだと言わざるを得ません。感情は外からの刺激に対する反応ですけれども、
その反応はどこから出てくるかといえば記憶に基づいているわけです。すなわち、
ある対象を確認します。そうしてその対象が記憶との照合を行います。そうして一定の
記憶との間の照合がなされた結果、一定の反応が出てきます。それが感情なわけです。
ですからその意味で、感情というものは想念が作るプロセスと全く同じプロセスを
たどります。
ですから、これから例えばコンピューターが非常に進んで、記憶容量が今の
コンピューターと比較にならないほど大きくなった時のことを考えますと、
コンピューターも感情を持つことができるということになります。
いつか、そういういう日が来ると思います。
感情というものは人間の専売特許ではないのです。全く記憶のない人は感情も
無くなってしまうのです。記憶喪失になった人が無感情になる、無感動になるのを
見れば、それが分かります。
膨大な複雑な記憶というものがベースになって、そこから感情が発生するわけです。」
先生がこう思われたのは、コンピューターのお仕事をなされていた30年ぐらい前の
こととお聞きしています。
いよいよ、そうなったようです。