鳴けないうぐいす

今年初めてうぐいすの鳴き声を聞きました。
ちょうど去年の今頃のことです。家の回りに毎日同じうぐいすが来ました。何故同じうぐいす
かと判るのかと言いますと、鳴きかたが変だからです。普通うぐいすはホーホケキョと鳴き
ますが、そのうぐいすは、ケキョとかケキョケキョとかケッ、キョケッ、キョとか、時には普通
の鳥のようにチュチュとか鳴きます。一生懸命鳴くのですが、どうしてもホーが出ませんし、
ケも上手く出ません。来はじめた最初の頃は、その鳴きかたが可愛くおかしくて聞くのが楽
しみでした。でも毎日聞いているうちに、もしかしたらこのうぐいすは障害があるのかもしれ
ないと思いはじめました。
このことを友人に話しましたら笑われました。うぐいすは最初からは、ホーホケキョとは鳴け
ないのだそうで、学習するのだそうです。うぐいすは発声練習中だったのです。そうとは知ら
ずにうぐいすを障害鳥にしてしまいました。

まだ鳴けないうぐいすを障害鳥と思うどころか、本当の自分を知らない自分がある意味障害者かも。
瞑想によって自我という障害を越えて行きたいと思います。
あのうぐいすは、鳴けないまま姿を見せなくなってしまいました。きっと鳴けるようになったことでしょう。