お正月

もういくつ寝るとお正月
お正月にはたこ上げて こまを回して遊びましょう
早く来い来いお正月

懐かしい歌です。
子供の頃は歌詞通り、お正月まであと幾日と残りの日を数えて、お正月が来るのを
待ったものです。
お正月にはお正月だけの、いつもと違う非日常の特別な色々があり、それが楽しみでした。
お正月は、父は昼間からお酒を飲んでいたし、男性のお客様にはお茶ではなくお酒が
出されていました。大人もお正月は特別でした。
子供もお正月は特別で、夜更かししても朝寝坊しても叱られことはありませんでした。
普段は駄目なことが、お正月だけは許されることが嬉しかったです。
花札は子供もお正月は賭けて遊ぶことが出来ましたから楽しかったです。賭けると言っても
お金を賭けるわけではなく、ミカンや殻付きのピーナッツやあめでした。普段出来ないことが
許されるお正月は楽しかったです。
お正月の家中の弛んだ気持ちが好きでした。
今のように食料事情の良くない時でしたから、お正月のごちそうも楽しみでした。いつもの
何倍もの時間食卓を囲んでいました。
お正月には必ず並ぶ昆布巻き、黒豆、田作り、数の子など、それぞれ意味があり、喜ぶが
昆布に、まめで健康にが黒豆に、豊作を願って田作りを、子孫繁栄を願って数の子を食べ
ました。人間の基本的な幸せをそれらに託し、幸せを願う気持ちは純粋で美しいと思います。
今も昔も、幸せを願う気持ちは変わっていない。そしてこれからも変わることなく願うことだろう。
私も幸せになりたいと思う。本当の意味で幸せになりたいと思う。